2024年7月20日
オリーブオイルはどうやって保管しておけばいいですか?よく問合せ頂く内容です。
オリーブは収穫したその瞬間から酸化が進みます。 搾油されてしまうとオイルの持つ抗酸化作用もあり、酸化速度はゆっくりになります。
製造工程では、オリーブの実の収穫後は出来るだけ素早く搾油し、搾油後は酸素に触れない様に窒素置換されたタンクで保存され、ボトリングまで酸素に触れない様に管理されて発送されます。
ボトルは光を遮るため遮光瓶(色の濃い中身の見えにくい瓶です)にボトリングされます。 瓶を使う理由はプラスチックケースでは酸素そのものが通過されてしまう可能性があるから。なので瓶か缶が一般的です。
光を通すと上の様に透けて見えます。
光は太陽光だけでなく蛍光灯にも幾分影響を受けると言われています。
その為、20℃以下(理想は14℃~18℃)で光の届きにくい場所での保管が望ましいです。 ワインセラーなどがあればベストですが、無ければ温度の上下が少ない冷暗所での保管をお勧めします。
ただし、夏場は気温が上がりますので、25℃以上になるようでしたら冷蔵庫の野菜室などで保管された方が良いでしょう。 冷たすぎると成分が固形化していきますが、使用される前に少し温めてあげると元に戻ります。
以前、常温(台所の調味料置き場など)で日常的に温度や光の影響を受ける場所で保管した(ただ置いておいた)オイルと、セラーで温度管理されたいずれも未開封のオイルを入荷12か月後に試飲しましたが、常温保管でのオイルは明らかな味の変化がありました。 セラーで温度管理されたオイルは色こそ若干の変化がありましたが、オリーブの風味も十分に感じられ美味しいオイルでした。 (詳しくはまた別の機会にお話しできればと思います。)
「常温」という表現は微妙な言い方ですね。季節によっても外気温が変化するし、エアコンなどで室温も変化します。 スーパーなどは夏場は閉店後もエアコンが効いているのかな? 酸化酸化と必要以上に神経質になる必要はないですが、少し気を付けるだけで、長く美味しくオイルが楽しめますよ。