2024年11月24日
トスカーナからボローニャに戻り、ボローニャ空港から空路でカターニャへ。
初めてのLCCライアンエアーでしたが、とても快適でした。
数年前は悪評が聞かれましたが、だいぶ改善されたのか。
ヨーロッパ各地の地方空港にも飛んでいるし、手荷物と預け荷物の重量制限に気をつけておけば、安くて使い勝手良いと思いました。
バスで機体まで移動して、前と後ろに分かれて階段で搭乗します。
でも、後席の人が前から搭乗したり、前より席の人が後ろから搭乗するもんだから客室では行き交う人でゴッチャゴッチャ。
この辺がイタリアか。。。
カターニャの夕食はシーフードをチョイス。
シチリアはシーフードが本当に美味しいと思います。
トスカーナとエミリアロマーニャでお肉系が多かったので海鮮に飢えてました。
生系のアンティパストと、揚げ物系のアンティパストをそれぞれ。
ツナとサーモンに塩胡椒にオリーブオイル、ボンゴレビアンコもオリーブオイルと塩・胡椒にイタリアンパセリだけですが、しっかりと乳化したアサリの出汁の効いたソースがしっかりとパスタにからみます。
最後はカジキマグロ、イカ、エビのグリル、これも塩胡椒にバジルやパセリなどにレモンだけ。
イタリア料理全般がもともとシンプルですが、南に行くほどよりシンプルで美味しい。
レモンも日本のレモンとは種類が異なり酸味が柔らかく、丸いのでとても食材と良く合います。
翌朝よりレンタカーで1H程走り、古代小麦のパスタでお世話になっているベーカリーサンタリタの紹介で、製粉所を見学させてもらいました。
サンタリタのパスタやパン用の小麦の一部もこちらの製粉所から仕入れています。
Molino PARATORE 小さな町を抜けた少し先、シチリアらしい景色が広がる中に製粉所がありました。
Molino PARATOREは1982年からこのエンナ近郊で収穫された古代小麦やシチリア原産種の小麦に特化して製粉を行っています。
製粉所の前の湖の近郊にも小麦畑が広がっており、小麦全般の話と古代小麦について話を伺いました。
シチリアにはおよそ45種類(諸説あるようです)もの小麦の種類があり、およそ50%近くが古代小麦だそうです。
集荷された小麦はまず検査にかけられ合格した物だけが、製粉プロセスに送られます。
徐々に細かく製粉されていきます。
最後に検査にかけられ合格で計量・梱包・出荷。
ナポリピザ御用達の「CAPUTO」の袋も出荷待ちでした。
その後はサンタ・リタへ移動しパーネ・クンツァートで軽めの昼食をすませて、オリーブオイル工場のArke社へ。
パンの小麦はもちろんMolino PARATONEのシチリア原産小麦、出来立てを準備してくれていました。
パーネ・クンツァートはシチリアのサンドイッチ。パンの間にオリーブオイルをしっかり染み込ませ、オリーブやアンチョビ、ハムやチーズ、オレガノなどを挟んだもの。
パンそのものが美味しい!そしてオリーブオイルもチーズもオリーブも美味しい。
最後はOlio Arkeへ。
トスカーナでも同じ事を言われていましたが、オリーブの収穫量に対して搾油量が少ないようです。
オリーブ収穫量に対して10%程度の搾油量ということでした。
加えて既に収穫は始まっていましたが、10月中旬~末に雨が多くなり収穫作業に影響を受けているようでした。
それでも今年も安定の品質で素晴らしいオイルに仕上がっていましたよ。
テイスティングはArkeとBioの2種類、テイスティング専用の青のグラスでおこないます。
グラスに色がついているのはオイルの色が官能評価に影響を及ぼさないようにするため。
オリーブオイルの品評会などでも同様の手法がとられます。
緑がフレッシュな印象を与えやすいですが、オリーブの種類によっても色調は変わるので必ずしも緑であるほど良いオイルというわけではありません。
テイスティングをして味を確認したのちに、価格と輸送方法・輸送費のご相談。
今年の課題はお客さんが使い易い値段までに価格面を抑える事。
輸送方法や時期について相談に乗ってもらい最終的な費用は別途連絡してもらうことに。
Arkeを最後にその日は車で10分程度のアグリに宿泊。